1.ウソップのパワーアップの必要性
今、このHPの会議室やそれ以外でも「次の仲間は誰か?」という話題が花盛りである。ビビ(&カルー)・エース・マツゲといった面々が有力視されているようだが、誰が次の仲間になるとしても、その人物(又はラクダ)が海賊船に必要な「役割」を果たすことは間違いない(ただ、マツゲのみが仲間になった場合は、ビビ・マツゲは「シリーズ・ナビゲーター」という扱いになってしまう恐れもあるのだが…)。
「役割」といえば、ルフィ→「船長」、ゾロ→「剣士(戦闘隊長?)」、ナミ→「航海士」、サンジ→「コック」、チョッパー→「船医」と他の仲間はそれぞれその役割に相応しい働きぶりを見せているのに対し、ウソップは「狙撃手」という肩書こそあるものの、大した活躍はない。
彼は海賊に関しての知識はいくらかあるようだが、参謀的役割を果たせるほどの知略は持ち合わせておらず、やはり彼は戦闘員タイプと見るべきだろう。佳境を迎えているアラバスタ編の後も数多くの強敵が待ち受けていることが必至のルフィ海賊団にとって、いくらルフィ・ゾロ・サンジが化け物じみた強さを持っているとはいっても、戦闘員の頭数不足は明らかである。そこで必要とされる条件が、ウソップのパワーアップなのである。
2.現在の戦闘能力分析より
まずは過去の戦闘を振り返ってみよう。コミックス18巻までで、ウソップが1対1の勝負をしたのはvsチュウ(第87,88話)、vsクンフージュゴン(第161話)の2回で、前者には勝利し(辛勝)、後者には敗れた(完敗)。その他の戦いに於いても、リトルガーデン編でのMr.3の弱点の看破&油ロープの機転以外に特筆すべき事はなく、登場人物中最多の失神記録を更新中(笑)という有様だ。
次に彼の得物(注:手に持つ武器)について考えてみよう(彼の技については伏考研内の「必殺技目録」にまとめられているので、そちらを参照して頂きたい)
彼の得物といえば、パチンコ(基本形)・ハンマー(ハンディサイズ)があり、さらに撒きびし・輪ゴムもある。しかしこれらの武器で、今後立ちはだかるであろう敵を打ち破ることが出来るのだろうか?
一瞬の目くらまし・猫だまし的な効果はあったとしても、これで相手を倒すのは難しいのではないか。厳しい事を言うようだが、前述のチュウと戦いの中で、ウソップは
「“海賊ごっこ”は!!!終わったんだ!!!!」と叫んでいる。これは海賊として戦う上での彼の心構えを示したものだと思われ、その意味ではこの発言は正しいのであるが、戦いそのものは依然として“海賊ごっこ”の領域から抜け出していないのではないか。(ウソップファンの皆さん、怒らないで下さい)結論として、今のウソップではルフィ海賊団の戦闘員としては力不足である。
3.パワーアップの方法・その1[悪魔の実]
ワンピースの世界においてパワーアップといえば、やはりこの“悪魔の実”であろう。悪魔の実は海の秘宝と呼ばれ、食べれば飛躍的にパワーアップすることが“可能”である。そして何よりルフィ・チョッパーもこの悪魔の実の能力者(ゴムゴムの実・ヒトヒトの実)だ。もっとも悪魔の実は超高額(時価1億ベリー相当)なため、これをルフィたちが買う又は誰かから貰うという事は考えられない。ということになると、考えられる入手経路としては何処かで拾う・誤って食べるの2つが挙げられる。
ただウソップは、異形・異質のものに対してこれまで過剰な(拒否)反応を見せてきた(もっとも、何事にも動じないゾロのほうが普通でないといえばそうかもしれないが)。チョッパーの事を「化け物―っ!!」と呼び続けているのもその一例である。その彼が自ら「化け物」になることを望むだろうか?
また、たとえ彼が食べることを望んだとしても、悪魔の実は長年の研究・研鑚を重ねてその能力を自分のものとするのであり、ただ食べるだけでパワーアップすることは難しく(先程の“可能”とはこういう事である)、またそのような時間もない。
もう一つの懸念はウソップのお調子者的な性格の部分で、もし彼が悪魔の実を食べたなら、それだけで自分が強くなったと錯覚し却って仲間を窮地に追い込むことになる展開も考えられなくはない。まあそうなったらそうなったでストーリー的には面白くなるかもしれないが、可能性は低いだろう。
以上より、この方法でのパワーアップは望み薄といえる。4.パワーアップの方法・その2[悪魔の実以外では]
リトルガーデン編でMr.5が使用した「フリントロック式44口径6連発リボルバー」。実は、私はこれがウソップの新しい得物になるのではないかと思っていた。ウソップの父親は“赤髪のシャンクス”の船に乗るヤソップで、射撃の名手である。ヤソップは海に出たっきりで妻(ウソップの母)の死に目に会うことも出来なかった(もしかすると未だにその死を知らないかもしれない)。普通だったらその子供はグレたり、少なくとも父親に反感を持っていたとしても不思議ではないのだが、ウソップは「・・・命をはって生きてる親父をおれは誇りに思ってる!!」(第25話)と言い切っており、そこから父親に対しては恨みがましい気持ちではなく強い尊敬と憧憬の念を抱いていることが窺える。
彼は父親と同じ“勇敢な海の戦士”になることを常日頃から語っていることから、あの戦利品を手に銃使いとして父親と同じ道を目指すのでは?…と思っていたのだが、そこではまったく私の予想は外れてしまった。
ただ、いずれにしても目指すところはそこにあるわけで、今後何処かで銃を手に入れることは有り得るだろう。
以上より、この方法でのパワーアップは十分考えられる。5.答えは何処にある?
しかし、今まで幾つかの考察を行ってきたものの、今一つ自分自身納得いく答えは出てこなかった。何かが足りない。そう、今までは「物理的」パワーアップについてだけ考えてきたが、やはり「精神的」パワーアップについてのアプローチも必要ではないだろうか。ウソップの謎として“3人目”がまだ出てきていない、というものがある。これはやはり彼自身にその準備・決意が出来ていないことを示し、それが出来たとき初めて“3人目”が出てくるという風に考えられている訳だが、それは一体何時なのだろうか。
ここで思い出されるのがリトルガーデンでの巨人たちとの出会いだ。そこで巨人たちの“誇り高き決闘”に出会ったウソップは「まさにこれなんだ!!おれの目指す“勇敢な海の戦士”ってのは!!!おれはこういう誇り高い男になりてェ!!!」(第117話)と語り、また巨人達にいつか必ずエルバフへ行くことを宣言している。
そうなると、答えはエルバフにあるという可能性が高くなってくる。エルバフでウソップが自分の目指す姿を見出して精神的に一回りも二回りも成長し、そこで“3人目”が出てくるなら、まさに尾田先生の「伏線王」としての面目躍如であろう。